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記事No.1017 [あゆむが書いてる漫画を小説化してみた!] 返信ページ
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■1017  あゆむが書いてる漫画を小説化してみた! 
□投稿者/ あゆむ 新人(3回) [ID:as1f11ce]
親記事
引用

こんにちゎ!!あゆむです。
普段は小説より漫画描いてます。
で、今回は皆に触発されて小説に挑戦!

えっと、どうゆう話か・・・と聞かれますと大変むずかしいんだけど、シリアス物をギャグでつっぱしる(?)みたいな感じ
自分シリアスは好きなんだけど、なんか耐えらんなくていつのまにかギャグになってる感じのやつ。

舞台は地球!
で、ずーっと未来の話。全部の国がね協力しあえるように、国をなくして「地球」っていう星単位が国になった感じ。
実権を握っていたのは中国。急成長をとげた中国が世界の中心になったわけなんだけど、もちろん母国語を大切にしたい人もいるし、なんやかんやで「地球国」っていうひとつのまとまりにされるのを嫌がってる人も多かったんだよね。
それをまとめるために王室が直属に作った課、「特務1課」に配属された主人公レオンと、特務1課の人たちの話。

興味がある人は読んでみてくださぃ。

2007/10/12(Fri) 13:34:33 [編集|削除]

■1018  Re: あゆむが書いてる漫画を小説化してみた! 
□投稿者/ あゆむ 新人(4回)- [ID:as1f11ce]
Res1
引用

ここがどこか?

なんてことは考えた事なかった。

目の前にいる少年を守る事だけが自分の使命だったから。

茶色い髪。紅い瞳。
頬に赤い血がついている。
小さな舌が口の周りの血だけを攫っていく。
自分を見つめて―――

笑った

「シンラン」

それが自分の名前。存在。全て。
そう呼ばれた少年もまた、同じ茶色の髪をなびかせて、金色の瞳で見つめる。

「君は・・・」

また笑った

「僕だけのために生きるんだ。」

知っていた。微笑む口元なのに紅い瞳だけは決して笑っていない事も。

「永遠に。逃れる事ができない枷、僕は檻なんだよ。」

無言で周囲を見渡す。

惨劇。
自分一人でやった。

だけど、いつの時代も空だけが青かった。
そぅ、いつの時代も。

過去も、現代(いま)も、多分未来も。

無言で少年の言葉をを肯定する。

知ってたから。

自分の使命を。





 

2007/10/12(Fri) 14:02:31 [編集|削除]
■1019  Re: あゆむが書いてる漫画を小説化してみた! 
□投稿者/ あゆむ 新人(5回)- [ID:as1f11ce]
Res2
引用

第1話 きのこと僕の上司と

「やぁやぁよくこんなところまで来てくれたね、レオン君。ご苦労様。」
さらさらと茶色のような栗色のような髪に誠実そうな顔立ちの青年、のように若い人物がレオンの上司だった。笑っているがゆえ、綺麗なエメラルド色の瞳はなかなか見えないでいた。
名前はルイズ・ブロワ。旧ドイツの貴族と聞いている。
「いえ、アジアの方に来たのは初めてでしたから、楽しいフライトでしたよ。」
レオン、と呼ばれた金色の髪、幼い顔立ち、小柄な体形の少年は貴族としてここに派遣された喜びを隠すように答えた。
「いぇいぇ、ところでブロワさん、僕が配属されるのは特別な課だとお聞きしたのですが本当なのでしょうか?」
ルイズは誠実そうな笑顔で答える。
「そうだね、僕らが所属しているのは王室直属の特務1課でね、選ばれた各分野のエキスパートだけしかいないんだよ、だから人手が常に足りなくて。」
自分もそのエキスパートの一員ということなのか、とレオンは改めて喜びを感じる。
まぁそれもそのはず。レオンは若干15歳という若さでイギリスの大学を卒業した天才であるからだ。さながら勉強のエキスパートと言ったところだ。
(王室直属かぁ・・。エキスパートってどんな人たちなんだろう・・・。僕なんかがいじめられたりしないだろうか・・・?いゃ・・・・。フェンリート家の名にかけて、イジメなんかに屈しないぞ!!)
と、意気込んでいると特務1課の部屋の前までついてしまった。
「汚いけどかんべんしてね☆」
とオチャメな先輩が扉をあける。
ガチャリ・・・

目の前に広がっていたのは・・・・・・・・・・・

キノコ狩り

日本風の衣装を着た黒髪の女性はよっつんばいになって部屋いっぱいのきのこを籠にいれている。
「きのこ狩りの季節・・・・。」
ボソリ、とつぶやいた。
「おぅよ!!!ゆきちゃん!!!きのこだぜ!!!きのこ祭だ!!!ひゃっほーぃ!!!!」
と、茶色の髪をぼさぼさにしたパンツ一枚の男がキノコを持ちながら踊っていた。

悪夢。

「キノコ狩ってましたね・・・・・。」
錯乱のあまり満面の笑みでレオンはそう言った。
数秒後、自分のおかれた状況が把握できると
「はわわわわわわわわわわわわわわああああああ!!!!!??」
(何でキノコ狩ってんのぉぉ!?ってか僕王室直属のきのこ栽培課に配属されちゃったわけえええええええ!!!?)

レオンは悪夢だと悟った。


 

2007/10/12(Fri) 14:37:22 [編集|削除]
■1020  Re: あゆむが書いてる漫画を小説化してみた! 
□投稿者/ あゆむ 新人(6回)- [ID:as1f11ce]
Res3
引用

「ごめんね☆今は掃除中みたいだね。」
と、平然と答えるルイズにむかって間髪いれずに
「ぃゃ・・・どうみてもキノコ狩りですよ、ブロワさん。」
と、レオンはつっこむ。
二人の様子に気付いたキノコ狩り真っ最中の二人が
「おかえりなさいませ課長。」
「おぅ!!ルイズじゃねえか!!おかえり!!!」
とそれぞれかえす。
と、そのうちの一人、茶色い髪に金色の瞳をしたパンツ一枚の青年が、レオンを見て言った。
「こいつか?お前が言ってた新しく入る奴は?こんな小せぇのに何ができんだよ?きのこか?きのこ狩りなのか?」
「申し上げにくいのですが隠し子ですか、課長?ぃゃらしぃ・・・」
申し上げにくいという前フリを無視して平然と聞く日本風の黒髪の女性に、ルイズは笑顔でこう返した。
「僕はまだ23歳だぞ?ゆきめ君?」
「まさかっ!?」
と、衝撃の声にくらべて顔はまったく動揺の色をみせていない無機質な日本風の女性は、パンツ一枚の男の近くに寄ると、ひそひそ話でもするかのようなポーズで
「シンランの言う通りかもしれません。私たちがあまりに部屋をよごすからついに家政婦でもやとったに違いありません。」
こう言ったが、ポーズの割に声は大きかった。
どういう風に部屋をつかったらキノコがはえてくるんだ!!!?と、レオンはつっこみたかったが、
「きのこは渡さねえからな!!!」
というシンランと呼ばれた男の叫びによってそれはできなかったため、
「黙れ。パンツ一枚で何言ってんだてめぇは。」
と、思わずつっこんでしまった。
「まぁまぁ落ち着いて、ゴフッ、皆でキノコでも食べればゥプッ、きっと話がまとまってくれるはず、ゲホッ。」
口いっぱいのキノコを抑えながらしゃべる無機質な日本風の女性、ゆきめ、と呼ばれた彼女にも
「てめぇが落ち着いてからしゃべろよ!!」
と、つい癖でつっこんでしまうレオンであった。

「え?じゃぁこの二人が僕の上司?ぁっ、ブロワさんも含めて3人だけど。」
というレオンの問いを無視してゆきめはきのこを貪る。
「そーゆーことだな。」
と、答えたのはシンランだったが、
「服を着てください。」
とレオンに怒られてしまった。
「というか、3人以外いないんですか?」
「今は皆出張中だ。」
と、シンランに続き、ルイズが
「いつか帰ってきますよ」
と、花のオーラを出しながら例の爽やかな笑顔でいうからレオンは余計に不安になってしまった。
(いつか―――――!?いつかって言いましたぁああ!?)
と、焦るレオンを横目に、シンランが声をかけた。
「俺はシンラン。生まれは旧中国だ。好きなものはきのこ」
「知ってます。」
きのこ、と言い終ると同時にレオンがそう答えた。
「私はゆきめ。旧日本生まれです。どうかよろしく。同じく好きなものはきのこ」
と言い終わる前に
「知ってます。」
と、レオンが答えた。
「改めまして、旧ドイツ生まれのルイズ・ブロワでーす。ルイズでいいですよw」
と、それぞれが自己紹介をしたところで、
「旧イギリス領土から来ました、貴族フェンリート家長男のレオンです。どうかよろしくお願いします。」
と、いつもながらに丁寧な自己紹介をした。

 

2007/10/12(Fri) 15:17:46 [編集|削除]
■1021  Re: あゆむが書いてる漫画を小説化してみた! 
□投稿者/ あゆむ 新人(7回)- [ID:as1f11ce]
Res4
引用

それから三日が過ぎた。
あいかわらず特務1課はまたーりした雰囲気のなか部屋中に張り巡らされたキノコ達と格闘を続けていた。
しかし三日たった今でさえ、すべてのキノコは取り除けないでいた。
出張に行った人が帰ってくるわけでもなければ、ルイズは花のオーラを振りまきながらいつもながらの爽やかな笑顔を残してどこかに消えてしまった。
実は王様が大のキノコ好きで、特務1課が王様に献上するキノコを作っているのか!?
と、レオンは試行錯誤していたが、他の二人の生活観を目の当たりに絶望し、真実を悟っていた。
この二人が掃除をしない人間だということを!!!

「おぃ新入り。」
と、切り出すように言ったのはシンランだった。
「レオンです。」
いい加減覚えてくださぃょ・・・と、ぶつぶつ不満を言ったが、シンランには届いていなかった。
「お前、年いくつだ?」
ふいな質問に驚きつつ
「えっと、今年で16ですけど・・・どうしたんですか?急に。」
真剣な顔で少し黙り込んで考えたシンランは、真剣な眼差しで金色の瞳をレオンにむけ、こぅ聞いた。

「お前、銃は持った事あるか?」

「なっ、何聞くんですか急に。ないですよ、そんなの。」
戸惑うレオンの隣でゆきめが
「うかつでしたね、シンラン。どうやら彼は何もしらず、ここへ配属されたようです。」
シンランはうなずくとすぐに立ち上がった。

「ついてこい。」

しばらく王都守備隊の総本山である館内を歩き、図書室の奥、隠し扉を抜け、地下へと続く階段を歩いた。
暗い地下を照らしているのは灯篭だけだった。
レオンの緊張と不安はどんどん膨れ上がっていく。
(何なんだろぅ・・・。この地下は・・・。)
シンランが振り返った。
「持っとけ。護身用だ。」
と言って投げてきたのは拳銃。
レオンはパシッ、と音を立てて受け取る。
「自分の身は自分で守れ。それが俺らの生きる世界だ。」
「つきました。」
シンランの深刻そうな声を無視してゆきめがそう言った。
目の前に広がっていたのは射撃場。
「射撃場・・・・。」
(どうして地下に・・・・?)
レオンはその理由を聞けなかった。
血痕。
壁には血痕が残っていたから。
ゴソっ、と音を立ててゆきめは日本風の衣装の袖口から拳銃をとりだす。
「そうです。私たちもよくここを利用します。」
と、喋りながら ガンッ、ガンッ、と二発撃った。
的の頭の部分を的確に打ち抜いている。
生きている人間だったら即死だろう。
続けてシンランも拳銃を一回手で回し、すばやくつかむと二発。撃った。
ゆきめと違う的を狙ったが、二発撃ったのに穴はひとつ。よく見れば多少ずれている事がわかった。
要するに二発とも同じ場所に撃ちこんだわけだ。
(すごい・・・!同じ場所に二発も・・・。)
レオンは感心していた。
さっきまであった不安とか焦りとか置き去りにして。
「なっ、何なんですかこの課は!?」
振り返ったシンランは二ッ、と笑って
「まだ秘密。」
と、言った。

 

2007/10/12(Fri) 15:54:43 [編集|削除]
■1022  Re: あゆむが書いてる漫画を小説化してみた! 
□投稿者/ あゆむ 新人(8回)- [ID:as1f11ce]
Res5
引用

というわけで、未だにレオンは何の課に配属されたのかわからないままでいた。
毎日キノコだらけの部屋を掃除して、暇さえあれば射撃の練習をしていた。
それはシンランの言葉を思い出しての行動だった。

『自分の身は自分で守れ、それが俺たちの生きる世界だ』

どうもレオンはこの言葉が気になっていた。

レオンが撃った弾丸は5m先の動かない的にさえあたらなかった。
(我ながら情けないな)
「射撃って見てるよりすごく難しいんだな・・・。」
と、ごまかすような独り言。
カツッ、カツッ、と足音が大きくなり止まった。
「根を詰めるのはよくないです。少し休みなさい。」
そこにいたのは
「ゆきめさん・・・。」
「初心者には銃の反動(リコイル)が強いかもしれない。ほらっ、少し休め。飲み物も持ってきたし。」
あの無機質で無表情で無関心のゆきめさんにもこんな優しい一面があったのか・・・と、レオンは思った。
こっちに来てからは周りが知らない人ばかりで人の優しさ、なんてものに触れていなかったせいか、ゆきめの優しさが痛いほど心にしみていた。
「ありがとうございますっ!!!ゆきめさんは飲まないんですか?」
「私はいい。」
と言って、持ってきた水筒のコップにそそいでいく。
「いっただっきまーす。」
と、なんの躊躇もなくレオンは飲み干してしまった。
「どうだ・・・・?」
と、言いながらレオンのコップにまた飲み物をそそいでいる。
「初めて飲む味ですね・・・。なんていうか・・・不思議な味です。」
正直、レオンの口にはあっていなかったが、ゆきめの優しさを無駄にすまい、と、二杯目も飲むつもりだった。
「色もなんか黒いし、酸っぱいにおいがしてますし・・。なんなんですか?もしかしてこれがジャパニーズドリンクの酢!?」
ゆきめはすこしポジティブ思考の博識なイギリス人の少年から目をそらした。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・牛乳。」

沈黙

明らかに聞こえた牛乳という言葉を問いただすためにレオンは質問をする。
「今なんていいました?」
「ジャパニーズドリンクの酢と言ったのよ。」
「牛乳って言いましたよね?」

沈黙

「――――――――――――――っっっ!!!!!???」
と、声にならない怒りに任せて拳銃を発砲したがゆきめはそれをひらりとかわすと、相変わらず無機質な瞳でこう言った。
「考えてみなさい。敵があなたの食事に毒をまぜる可能性だってあるのよ、もうすこし用心しなさぃ。」
「自分のやったことを正当化しようとしてる風にしか聞こえませんよ?」
レオンは怒りのあまりか笑顔でうちますよ?と怖いことを言っていたが、ゆきめはきにすることなく無機質なままでいた。
「ゆきめ君!!レオン君!!」
といって、大急ぎで階段を下りてきたのはルイズだった。
「どうしたんですか?ルイズさん。そんなに慌てて。」
いつもは笑っていてはっきり見えないエメラルドの瞳が、今ははっきり見えた。
いつもより真剣な顔で
「仕事だよ。」
と、簡潔に述べる。カツンと、あとからついてきた足音にいち早く気付いたゆきめが
「シンラン。」
と呟いた。シンランの顔が灯篭の側に来て見える。
「レオン!」
凛々しい。茶色の髪、金色の瞳。
「行くぞ!!」
「はっ・・はい!!!」
思いっきり返事をした。

 

2007/10/12(Fri) 16:34:44 [編集|削除]
■1023  Re: あゆむが書いてる漫画を小説化してみた! 
□投稿者/ あゆむ 新人(9回)- [ID:as1f11ce]
Res6
引用

ルイズから話を聞いた三人は目的地上海へと向かう赤いスポーツカーの上である。高速道路の上でもないのに超高速スピードで駆け抜けるスポーツカーを運転してるのはもちろんシンランである。
「ひゃっほーい!飛ばすぜぇええ!!!!」
完全な愉快犯だ。
とレオンは思ったが声にならない。とにかくスピード出しすぎの上、スポーツカーなだけに天井がない。風がいたい。
「スピードおとしてくださあああああぃ!!!」
「それは無理だな!俺の愛車はえりんぎ丸に火ぃつけちまったら最後!!信号だろうとなんだろうと止まることなく目的地まで行っちまうんだぜぃ!」
「僕達警察です!!わかってるんですか!?って車の名前まできのこに執着してんじゃねええええ!」
この状況下においてもつっこみは忘れない。
「ゆきめさん、大丈夫ですか?なんだか顔色がよくないですよ・・。」
ゆきめの顔は真っ青。無機質な彼女の顔がさらに無機質なものになっていく気がする。
「わっ・・・私は・・・」
「ゆきめっちは乗り物に酔いやすいんだよ。大丈夫かー?ゆきめっち。」
「もぅ・・ダメ・・・う・・・ぅぷ」
「え!?ちょっ、まさか・・!?」
レオンの顔まで熱が冷めていく。
「う゛お゛ぉ゛おおええええええええ!!!」
と、車両の外にゆきめは朝食べたきのこ(っていうかもはや原型はない)を足跡のように道路に残していく(というかむしろ落としていく)
「ぎゃあああああああああ゛!!!!!?まじですか!!?1話目からヒロイン的女性がゲボェってありですかああ!!!?」
「私的にはありよ。」
「あんたに聞いてもしょうがないでしょぉがああ!!!?」
赤いスポーツカーは上海を目指す。




 

2007/10/12(Fri) 18:02:44 [編集|削除]
■1024  Re: あゆむが書いてる漫画を小説化してみた! 
□投稿者/ あゆむ 新人(10回)- [ID:as1f11ce]
Res7
引用

ルイズが話してくれたものはこんなものだった。
上海において明日の夜、王室に対する大規模なデモがあるらしい。もちろん集まるのは中国人なわけだ。そいつらが王室に反対してようがしてまいが関係ない、他国の奴らにしてみてば中国人は皆憎いわけだ。そこで他国の一番偉い感じの人がデモで集まった人たちを皆殺しにしようと、殺し屋、というかテロを行うための人物たちを送り込んだ。
我々はそれを止める為に働く。
ちなみに実行犯がだれなのか、ルイズさんは知っていたからぼくらも名前と写真をみせてもらった。中国とは宗教の違うイスラムの方だった。ルイズさんがここのところ不在にしていたわけはそれを調べ、つきとめるべく動いていたからということだった。
特務1課。
すこしずつわかってきた気がする・・・。

あらかじめ用意されていたホテルについたシンラン一行はさっそく部屋で戦術でも練るのかと思いきやまたーりしていた。
「ちょっと!!!シンランさん!!!大丈夫なんですか!!?策戦とかたてないで!!?」
真剣に焦っているレオンにむかって二人は
「あ゛ぁ〜???・・・・。なんじゃそりゃ〜。」
「右ベットに横たわっているシンランに同じくなんじゃそりゃ〜であります。」
と、まともな返事は返さなかった。
「デモが始まるのは夕方5時って言ってたな?んじゃテロが行われんのは夕方6時過ぎだな。」
「え?」
急に真面目な顔になったシンランを見てレオンは驚いた。
「人が一番集まるのは広場に続く大通りだと聞きました。なら実行されるのはそこでしょうね。」
「はっ!?」
驚愕の事実に見開かれた瞳。何かに気付いたように声をだしたレオンにむかってシンランはこう言った。
「そういうことさ、実行犯は大通りの建物全部に爆薬をしかけ、いっきに爆破して人を全滅させようとしている。これ以外はねぇな。」
「でっ、でも!!!」
レオンには考えられなかった。そんな大規模なテロが行われようとしているなんて。
「それ以外に考えられない理由があるのです。」
ゆきめがレオンの言葉をさえぎった。
「毎日のように世界各地でテロが起こっているのはご存知でしょうけど、明日ほど大規模なデモはないのであります。ただ人を殺す事だけが目的ならもぅとっくに違う地方で行われていてもおかしくないのです。上海が狙われた理由は博識なあなたにならもぅお分かりでしょう?

中国領土内で人口が一番集まっているのはいまや北京ではなく上海であることくらい。」

 

2007/10/12(Fri) 18:04:44 [編集|削除]
■1038  Re: あゆむが書いてる漫画を小説化してみた! 
□投稿者/ あゆむ 新人(18回)- [ID:as1f11ce]
Res8
引用

レオンはさきほどのホテルの一室でトランシーバーを片手に、大きなモニターに次々と映りだす監視カメラの映像を凝視していた。
ぃや、眺めていた。何も考えずにただながめている。
シンランとゆきめが次々に監視カメラを大通りの建物すべてにつけているのだ。
しかし何百という監視カメラを一人、レオンだけですべて見れるはずはない。

はずだった。

レオンの最終学歴は若干15歳にして大学。裏があるのは当然。
完全記憶能力。見て、聞いた、あらゆる情報を本人が知らず知らずのうちに記憶しているというもの。すれちがった知らない人の顔も、図書館の本のタイトルも、目に入れば覚えている。何百ものモニターを目の前にしても同じこと。
すべてのモニターが目に入る位置からただ眺め、あとはその瞬時に目から入った情報を自分で理解する。そこらへんは天才、というべきなのか。
数学の問題は公式がわかっても解けない。使い方は自分で考える。記憶をもとにして。
小さい頃から勉強をはじめ、のぼりつめた結果、というべきか。
頭の回転は速い。誰よりも。コンピュータにも劣らないであろう。
小刻みなノイズとともに声が入ってくる。
「異常はないか?」
シンランの声。
「はぃ。まだ怪しい人影も写真の男も映っていません。」
「了解であります。」
レオンの返事に応えたのはゆきめだった。すぐにノイズ音と走るブーツの音とともに消えてしまった。
「爆薬をしかけられたらこっちはお終いだ。」
つい数十分前の話である。
「しかけにきたところを迎え撃つ。これしかないようでありますな。」
「こっちはプロだぜ?まかせな。奴らがどういう風に爆薬をしかけるかは大抵わかる。」
自信満々にそう言い切ったシンランの言葉は、どうしてかレオンには信じられた。実力も知らないのに。
(どうしてだろう・・・。まだ会ったばかりなのに・・・。僕はこの人たちを信じてる・・・。
あんなに、めちゃくちゃな人達なのに・・・・。)
信じたかった。
たくさんの人の命を守るために。
自分のために。

ついに監視カメラに不審な人影が映る。
「シンランさん!!!ゆきめさん!!!監視カメラ19に写真の男らしき人物を発見!!
地下駐車場です!!!急いでください!!!」
シンランの狙いは正しかった。効率よく建物を破壊したいなら、上より下を狙ってすべて崩壊させた方がいい。
監視カメラに映っていた二人の動きが早くなる。
その瞬間だった。
レオンが見たのは。



金色の瞳。茶色の髪を凪って、輝いた。

金色の狼のように。

野獣のような、獲物を見つけたような眼を細めて。

シンランが笑った。

人であることを忘れたかのように。



ほんの一瞬だった。
でもレオンは忘れられない。人間離れした表情が忘れられない。
全身鳥肌がたった。汗が吹き出る。
すぐに現場に駆けつけたゆきめの映像で正気をとりもだした。
(何だったんだ・・・・・。今の・・・?)
「あっ!!?」

監視カメラの死角から次々と黒い影がゆきめ一人の周りを囲む。

そして彼女も監視カメラを見て笑った。
無機質な彼女の、不敵な笑み。
そして――――――――・・・

 

2007/10/13(Sat) 20:29:14 [編集|削除]
■1043  Re: あゆむが書いてる漫画を小説化してみた! 
□投稿者/ あゆむ 新人(19回)- [ID:as1f11ce]
Res9
引用

強かった。

息をするのさえも忘れそうなくらい、

彼女は両手にすばやく銃を構えると一気に撃った。
体をよじり、その反動で一回転しながら確実に敵を撃っていった。
銃の音。叫び声。
トランシーバーを切っているのか、聞こえなかった。映像だけでも吐き気がした。
血の色。音は聞こえなくても充分にグロテスクな光景。

圧倒的な速さで次々と確実に撃っていく。
すべて終わったところでトランシーバーに声が入る。

「こちら任務完了いたしやした。どーぞ。」

監視カメラにピース。

(っっ!?なんかむかつく・・・・)
「ゆきめさん・・・、その・・・あの・・・」
殺してしまったのか、そう問いたかった。
「殺してない。プラスチック弾だから。」
驚きの解答。
安堵。全身の緊張が和らぐ。
「それよりも、シンランが遅い。大丈夫なのか?」
「!!!」
(そういえば・・・あの人はどこで何してんだ!?)
レオンの心配は、ひとつの監視カメラによって粉砕された。

小学生くらいの女の子とのんきに喋ってる。

(あんのやろおおおおおお!!!!!?
ゆきめさんが大変な時になにしてんだ!!!!!!?)
「ゆきめさん。大丈夫そうです。シンランさんってストライクゾーンが広いんですね。」
「そうね。」
と、一言言ってゆきめのトランシーバーは切れた。
監視カメラの映像で見る限りではどうやら違う無線に連絡をいれているらしい。数十分後、地元警察のような人たちがやって来て彼らを拘束していってしまった。
と、こちらが問題ではない。
問題なのはもう一人のほうだ。
やけに広いストライクゾーンと言ってももはや犯罪ものである。
小さな背丈。背中までのびる赤っぽい茶色の髪を高い位置でピンクのリボンで二つに結わいていた。海兵の着るセーラー服のようなデザインの白を基調とした洋服を、スカーフではなくやはりピンク大きなリボンでとめていた。
短いスカートとは対照的な長袖。健康的な肌色の足には変わったデザインのブーツが履かれていた。大きな水色の瞳が見開かれていて、じっとシンランを見つめていた。
しょうじきなところレオンは可愛い。と思っていた。
「はっ!!!?」
(これが、ジャパニーズ・・・!!!萌え!?)
シンランでは犯罪だがレオンなら犯罪にはならないだろう。
何を喋っているのかは聞こえなかった。

 

2007/10/13(Sat) 21:41:02 [編集|削除]
■1044  Re: あゆむが書いてる漫画を小説化してみた! 
□投稿者/ あゆむ 一応書き込む人(20回)- [ID:as1f11ce]
Res10
引用

「久しぶりだなぁ、アイリス。まさかお前が裏で手をひいてるなんてな。どうやらコルシカも本気みてぇだな。」
ふっ、と笑ってからアイリスと呼ばれた少女は後ろに手を回すとポケットから素早く棒のような物をとりだした。
「私はあなたがほしいんだよ?シンラン。コルシカとか、中国とか、そんなもの本当はどうでもいいんだ。世界なら、あなたと私だけでいい。それ以外はいらない。」
さらりととんでもないことを言いのけた少女に、シンランも思わず笑ってしまった。
「とんだ妄想思考だな、アイリス。」
「妄想で結構だよ。ねぇ、シンラン。これがなんだかわかる?」
これ、というのは多分さきほどとりだした棒のことだろう。
「起爆装置か・・・。」
「そういうこ・と。」
「何個しかけた?」
「300個。言っとくけど、触るだけでもスイッチ入るから解体は不可能。あたしの指紋と同じ指紋を持つ以外の人には。私が握ってる起爆装置も同じく、壊せば全部の爆弾にスイッチが入る仕組み。こっちはあたし以外の人間でも触れるけどね。要するに爆発させない方法は二つ。

あなたがこのスイッチを私から奪う事、もしくは私にスイッチを押させない事。

どうする?」
ニタリと微笑んだ彼女にシンランが応えたのは―――

「前者だ!!!」
思いっきり駆け出すと同時に相手の足元に弾を撃ち込む。ひらりと軽い身のこなしで跳躍した彼女二階の高さもある建物に飛び移った。.
「くそっ!!」
「シンラン、安心してよ。」
そういって、アイリスは起爆装置をポイッとシンランに向かって投げた。
「今日のところは許してあげる。私が動いてたの知らなかったんならフェアじゃないもんね。フェアじゃない勝負は好きじゃないから、私。今度会う時はきっちり決着つけよーね。シンラン。次は必ず私のものにしてあげる。」
そう言ってアイリスは消えた。
消えた、という言葉が当てはまるほどの俊足。
「アイリス・・・。コルシカの思惑とは別に動いてるのか・・・?あの様子じゃランファもしらないな・・。くそっ、めんどくせぇ展開になってきやがったな。」
そんな一人言を呟いて、トランシーバーを取り出す。
「任務完了。引き上げるぞ。」
相手の返事を聞く前にシンランは電源を切った。
上海の明かりに包まれるように、金色の瞳を持つ狼は夜の街に消えていった。


翌日、行われたデモ行進は無事に終った。
さまざまな組織と人物たちの思惑を秘めたまま。


          第1話 おわり☆


編集後記〜☆!!!

ながっ!!!!ながっ!!!!?
とりあえず第1話完結〜☆
とりあえず、スレたてんのめんどいんで感想、ご意見、などはこのスレに募集しちゃいまーす☆
反響によっては第2話掲載予定も考えちゃう感じ〜☆

えっとですね、最初に出てきた感じの「茶色の髪に赤い瞳の少年」と、「アイリス」と、最後に名前だけ出てきた「ランファ」っていうのはキーパーソンですね。はぃ。それからまだまだ特務1課の人物はでてきてません!!もし2話目を書くなら特務1課の人をだしますね。そういえばですけど、この特務1課はレオンを含め七人いるのでまだ3人でてきてませんね☆みんなキャラ濃いですwww笑

んじゃこのへんでぇ〜。

感想、ご意見待ってま〜す☆

 

2007/10/13(Sat) 23:12:43 [編集|削除]
■1047  Re: あゆむが書いてる漫画を小説化してみた! 
□投稿者/ 軍曹 一応書き込む人(39回)- [ID:OFKsEpHf]
Res11
引用

>あゆむ殿
小説拝見させて頂きました、漫画を小説にしたというのはすごいですね、それにギャグが満載で笑いが止まらない位面白かったですよ。それに近未来型小説という発想力は凄いと思います。では続編期待しておりますので頑張って下さい。

 

2007/10/14(Sun) 00:49:23 [編集|削除]
■1054  Re: あゆむが書いてる漫画を小説化してみた! 
□投稿者/ あゆむ 一応書き込む人(23回)- [ID:as1f11ce]
Res12
引用

大佐☆お返事ありがとうです!
あゆむのより、じゅーぶん大佐のやつのほうがすごいですよー☆
続編は期待しないで待っててください☆

 

2007/10/14(Sun) 11:38:34 [編集|削除]
■1065  Re: あゆむが書いてる漫画を小説化してみた! 
□投稿者/ 蒼火 一応書き込む人(30回)- [ID:8IdTCj6b]
Res13
引用

おっす
小説の感想版書いた方がいいんじゃないのか?

中身は面白かったよ。期待して待ってるよ。

本当は漫画の方を見たいんだが無理だから残念(TT)

じゃー更新がんばれよ

 

2007/10/14(Sun) 20:24:34 [編集|削除]
■1066  Re: あゆむが書いてる漫画を小説化してみた! 
□投稿者/ あゆむ 一応書き込む人(26回)- [ID:as1f11ce]
Res14
引用

漫画のほうが見たいなら住所教えてくれるなら送ってあげるよー☆笑
手紙つきでwww

返事どうもでーす☆

んじゃ、続きもかこーかなー☆


 

2007/10/14(Sun) 21:15:32 [編集|削除]
■1067  Re: あゆむが書いてる漫画を小説化してみた! 
□投稿者/ あゆむ 一応書き込む人(27回)- [ID:as1f11ce]
Res15
引用

っというかー!!!この小説読んだあなた!!!!
そこのあなたああ!!!

題名考えてくだせぇ。
おねがいします。

 

2007/10/14(Sun) 21:22:41 [編集|削除]
■1068  Re: あゆむが書いてる漫画を小説化してみた! 
□投稿者/ 軍曹 そこそこ来る人(45回)- [ID:OFKsEpHf]
Res16
引用

今晩和
一応考えてみましたが『地球国特務一課物語』っていうのはどうでしょう?少々ベタですけど。

 

2007/10/14(Sun) 22:20:40 [編集|削除]
■1085  Re: あゆむが書いてる漫画を小説化してみた! 
□投稿者/ あゆむ 一応書き込む人(30回)- [ID:as1f11ce]
Res17
引用

大佐〜。

文句言える立場じゃないですけどベタすぎやしませんか〜☆

また注文をつけるとですねぇ〜。英語かカタカナがよかったり。
むぅあ〜。っていうか大佐のそれは大佐が考えたって感じがもろにでてるよねぇ。

 

2007/10/16(Tue) 18:39:59 [編集|削除]
■1088  Re: あゆむが書いてる漫画を小説化してみた! 
□投稿者/ 軍曹 そこそこ来る人(47回)- [ID:OFKsEpHf]
Res18
引用

やっぱベタ過ぎましたね・・・では今度はもっとマシな名前を考えてきますわ
 

2007/10/16(Tue) 22:27:02 [編集|削除]
■1090  Re: あゆむが書いてる漫画を小説化してみた! 
□投稿者/ あゆむ 一応書き込む人(31回)- [ID:as1f11ce]
Res19
引用

でもちゃんと考えてくれて嬉しかったよ☆大佐

ありがとーね☆

 

2007/10/16(Tue) 22:53:37 [編集|削除]
■1318  Re: あゆむが書いてる漫画を小説化してみた! 
□投稿者/ あゆむ かなり来る人(76回)- [ID:as1f11ce]
Res20
引用

あげおちします。
 

2007/11/18(Sun) 19:22:29 [編集|削除]
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