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記事No.978 [ファンタジー・クロニクル] 返信ページ
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■978  ファンタジー・クロニクル 
□投稿者/ 蒼火 新人(12回) [ID:8IdTCj6b]
親記事
引用


プロローグ 光の聖剣士

昔々、この地グランガイアは青空の下で人とマナとゆう精霊が共に暮らしていました。しかし、邪悪な心を持った人間が世界を自分の物にしようと考え、禁術に身を染めました。瞬く間に青空は黒空に覆われ、光が差さない闇に閉ざされた世界に変わってしまいました。誰も魔王には逆らえず、2年の月日が流れました。
 魔王が君臨してから2年、1人の若者が立ち上がりました。彼は仲間と共に精霊の試練を乗り越え、魔王と戦う力を身につけました。青年は、マナ達から授かった「聖剣エクスカリバー」を手に、魔王の居る城に乗り込みました。流石に魔王の城の中だけに魔物もいままでとは比べ物にならない位に強く、若者達は手こずりながらも上に上えと魔王の居る最上階を目指しました。
 遂に魔王との決戦の時が来ました。若者達は全力で戦いました。しかし、「魔剣ソウルイーター」と魔王の力は強若者
たちはかなりの苦戦を強いられました。仲間は皆ボロボロでした。もう無理だと思ったその時、剣が突然輝き始めました。その瞬間魔王の力が弱まったのを感じ、若者は最後の力を振り絞って魔王の心臓に「聖剣エクスカリバー」を深く突き立てました。すると剣は一層輝きを増し、周りをも包むほどの光の放流ができました。その光は魔王の断雑魔の叫びと共にゆっくりと消えていきまいた。王都に戻った若者達は皆に英雄と称えられ、世界に再び平和が戻りました。空は昔の様に何の汚れの無い青空に戻っていました。人々は若者を「光の聖剣士」と称え、伝説になりました。
 伝説から役1万ものの月日が立ちました。伝説を知る物はもうほとんどいません。伝説は長い年月と共に風化して行きました。誰もがその伝説を忘れた今、一人の少年が運命と言う出会いをきっかけに、世界をまたに駆ける物語を作っていく。その少年の名は「アルス・ガルウィング」 この物語はその少年と少女と仲間が描いていく運命の物語である。
                                 
                                           プロローグ 完

2007/10/07(Sun) 02:39:16 [編集|削除]

■980  Re: ファンタジー・クロニクル 
□投稿者/ 蒼火 新人(14回)- [ID:8IdTCj6b]
Res1
引用


第1話 少年と少女と始まりの朝

「いやぁ!たぁ!とりゃ!うりゃぁあ!」少年の掛け声が朝の村に響きました。この村「ノース村」の朝はいつも鳥の鳴き声と少年の掛け声と共に始まります。今日もいつもの様に村に朝が来ました。「いつも元気ねぇアルス君は」「まぁ あいつの掛け声が目覚まし代わりなんだけどな」村のおじさんとおばさんが目を覚ましました。こーやって村の人は各自起きます。
「ふー疲れた。朝の特訓は此処までだな」そう言って少年は地面に腰掛けました。「チュンチュン」小鳥達が少年の周りを元気よく飛んでいます。「チュンチュン」「わかってるって。ちょっと待ってね」そう言うと少年は特訓場(少年が勝ってに決めた場所)から走って坂を下っていった。自分の家に着くと中に入りちょっと経ってから袋を持ってきました。「ほーら、餌だぞ。いっぱい食えよ」そう言って少年は餌は空中に投げました。鳥達はそれを空中でうまく取って食べています。「餌ここに置いて行くから食べて良いよ」そう言って少年は家に入っていきました。「ふ〜、お腹空いたなぁ」言うと同時に少年の腹の虫が鳴りました。「ご飯作るのめんどくさいなぁ」そう言ってると家のドアをノックする音が聞こえました。「はーい」そう言って少年はドアを開けました。「おはよう、アルス君」居たのはアルスの幼馴染シーナである。「おはよう、シーナ、何か用事?」「えっとね、アルス君いつも朝から剣の稽古してるでしょ?ご飯とか作るの大変そうだから、私が作ろうかなぁ?って思って・・・いや?」シーナは以下にも作りたいと言わんばかりの表情をしている。「っえ?いいの?」「私はそのために来たのよ」「まじで?ラッキー俺作るのメンドイって思ってたんだ。サンキューなシーナ」アルスは満面の笑みで答えた。シーナは顔を赤く染めながら「・・・アルスが喜んでくれるなら・・・いいんだけど」「まぁ中入れよ」「うん」
 少年の名は「アルス・ガルウィング」この村に住んでいる少年で17歳。彼の1日は剣の稽古から始まる。
 少女の名は「シーナ・レイラント」アルスと同じくこの村に住んでいる17歳でアルスとは幼馴染である。シーナはアルスに思いを寄せているが彼女は内気な性格なのでうまくその気持ちを言えないでいる。それに気ずかないアルスも鈍感なのか?
「ふー 久しぶりにシーナの手料理食べた。おいしかったよ。ごちそうさまー」彼の素直な感想に「そう?そんなに私の料理
おいしい?」「当たり前じゃん。もちろんお世辞じゃないよ「ふふ アルスが喜んでくれたら私もうれしいよ」この後2人は軽くお喋りをしていました。
 こうゆう日々が誰もが続くと思っただろう。しかし、崩壊の足跡は少しずつ、確実に進んでいた。
                                                 第1話 完 

 

2007/10/07(Sun) 02:47:26 [編集|削除]
■987  Re: ファンタジー・クロニクル 
□投稿者/ 蒼火 新人(15回)- [ID:8IdTCj6b]
Res2
引用

第2話 運命の出会い(前編)

「ふー、朝飯も食べたしいつもの場所にくかな」アルスは背伸びしながら準備を始めた。彼は新米のトレジャーハンターである。彼は村からちょっと離れた場所にある遺跡から宝などを売って生活している。普段は家で過ごしているが親が子供の頃に亡くなっているのでたまにシーナの家にお世話になっている。シーナはもちろんシーナの母アミーナはアルスを我が子の様に思っている。だからアルスはシーナにとって家族、または兄とも言える存在だった。アルスもみんなを家族と思っている。
「ねぇ アルス」「ん?何?」「今日、私も付いていっていい?」「え?遺跡にか?」シーナはちょっとオドオドしながら「うん・・・アルスの仕事してるとこ、見て見たいの」アルスは困った顔で「んー、危ないぞ、魔物も出るし、やめた方が」「私だって戦えるもん!回復魔法使えるでしょ?アルスの役に立つから。それに今日は何かが起きそうな気がするの」「そう言ってもなぁ、お前を危険な目に合わしたらお母さんに合わせる顔がないよ」「アルスが守ってくれるんでしょ?それにお母さんには許可もう取ってあるよ」アルスは驚いて「まじか?俺はまだ良いって言ってないぞ「そんなに私と居るのが嫌なの」「っう、・・・」アルスはしばらく考えて「分かったよ、でも無理するなよ」「えへ、やったー」シーナのさっきまで泣きそうな顔がいきなり笑顔に変わった。「っく!はめられた」「アルスは昔から女の子の涙には弱いのね」「う、うるせぇ」2人は一緒に笑った。「よし、じゃぁ行くか」「うん」2人は遺跡に向かって歩き出した。
 「ここが遺跡?」「あぁそうだ、ちゃんと俺の後ろに隠れとけよ」「うん」2人は中に向かって歩き出した。「シーナ、明かり頼む」「わかった」そう言ってシーナは明かりを取り出した。2人は警戒しながらも少し会話そながら進んだ。「まだ先なの?「あぁ、ここら辺はもう宝は無いからな」そう言いながらもどんどん先に進んで行った。進んでいくと道が2つに分かれていた。「まだこっちは行ってないな。右行くぞシーナ」「うん」シーナが頷くのを見てアルスはまた歩きだした。進んで行くと行き止まりだった。「何、道が無いだと?くそー」アルスは周りを確認している。シーナも何か無いかと調べてた。「くっそー何も無いな、ここまで来て」「何もないね」シーナが近くにあった岩に座った。すると。ゴゴゴゴ 何かの地響きが聞こえたと同時にシーナの座っていた岩が突然 ガゴン と言って地面にへ込んだ。するとシーナが背中を付けていた壁が突然ぐるりと回った。その時にシーナは穴の中に落ちていった。「キャアアアアアアア」「シーナ!シーナァアア!!」ア
ルス自分も壁が戻る前に穴に飛び込んだ。「うわあああああああ」2人とも叫びながら落ちていった。

                                          運命の出会い(前編) 完   

 

2007/10/08(Mon) 21:00:00 [編集|削除]
■994  Re: ファンタジー・クロニクル 
□投稿者/ 蒼火 新人(17回)- [ID:8IdTCj6b]
Res3
引用

第2話 運命の出会い(後編)

「ここは・・・どこだ?俺は・・・」アルスは辺りを見回した。でも全部が真っ暗な世界に包まれていた。上も下も、右も左も、自分が立っているかも分からない黒だけの世界。急に孤独感を覚えた。「そうだ!シーナ!シーナ!!どこだ!!」いくら叫んでも返事が無い。それでもアルスは叫んだ。「シーナ!!はぁはぁ、っくそ!」思いっきり地面を殴った。つもりだった。「地面が、無い?」アルスは不思議に思った。(地面が無いならなんで俺は立ってるんだ?そもそも俺は立ってるのか?)アルスは混乱する頭を思いっきり叩いた。「まずはシーナを見つけないと・・・とにかく前に進むしか無いな」アルスは前?に進んだ。とにかく歩いた。
 
 どれ位歩いただろうか、アルスは倒れこんだ。「もう、ダメなのかな?シーナ、君も此処にいるのかい?」アルスは最後に幼馴染の名前を呼んだがやはり返事は来ない。アルスのまぶたが、ゆっくりと閉じていった。
 
 「ま・・・だ・・・め、まだ・・・め」何か声が聞こえる。(女の子の声だ。シーナ?違う、誰?)声は少しずつはっきり聞こえてきた。「まだ、だめ、起きて」今度ははっきりと聞こえた。(俺に言ってるのか?)「っう、うぅ・・・ここは何処だ?」アルスは目覚めた。自分の視界に見えるのは白い服を着て髪も白い少女だった。かなり幼く見えるがかなり不思議な感じがするなぁとアルスは思った。「此処は何処なの?俺は確か隠し扉から落っこちたはずなのに、まさかあの世?」「いいえ、あなたは死んではいない。だから天国でも地獄でもない」少女は無表情で答えた。「じゃあ此処は何処なの?」「此処は目覚めの狭間、あなたの夢の中よ」「目覚めの狭間?俺の夢の中?」アルスは何が何だかという顔をしている。「ええ、此処はあなたの夢の中、今その中にある目覚めの狭間にいるの」少女は相変わらず無表情だった。「まぁ今その目覚めのナンチャラにいる事はわかった。でもなんでそんなとこに居るんだよ?シーナは?無事なの?」「あの子は無事よ。今頃は現実世界で貴方の側にいるわ」「そーか、よかったー」アルスは安堵の余りに座り込んだ。「でも俺はここからどーやって抜けるの?」「簡単よ、試練を乗り越えればいい。」「試練?何すればいいの?」「貴方は今から自分と戦うの。それに勝てば抜けれる」「
自分?なんで?」「強くなるには自分の影の影に打ち勝たなくてはいけない」「なんで?俺は別に強くならなくてもいい」「もう歴史の歯車は動き出したの」「歴史の?何の事?」「時間が・・・な・・・の」少女の声が途切れて聞こえる「え?」「
じ・・・か・・・が・・・い」「ちょっと待って、せめて君の名前だけでも」「わ・・・し・・・ゼフィー」「ゼフィー?」少女は自分の名を言って消えた。アルスはただそれを見てる事しか出来なかった。「ゼフィー・・・彼女はいったい?」アルスはとりあえず立ち上がった。「自分の影と戦え?どうやって戦うんだ?」一時黙っていると「うわっ!!」突然視界の中が光った。アルスはたまらず目を瞑った。

 

2007/10/10(Wed) 00:24:53 [編集|削除]
■995  Re: ファンタジー・クロニクル 
□投稿者/ 蒼火 新人(18回)- [ID:8IdTCj6b]
Res4
引用


 
 「っく、今度は何だ?」アルスは目をゆっくり開けた。夕暮れのような黄昏をした世界、足場は何かの魔方陣のようだ。外
側には柱が立っている。魔方陣の下は底が見えないくらいに深い。目の前には大きな鏡があった。アルスは鏡に少しずつ近ず
いて行った。鏡には自分が写っている。「自分の影ねぇ?鏡みても何もないけど」アルスはただ鏡を見つめていた。すると鏡
に写っていた自分が突然喋りだした。「ふふふ、やぁアルス、違う自分を見るのは初めてかな?」「!!お前は誰だ!」「誰
って、酷いなぁ、俺はアルス、君の影さ」「影?なるほど、そうゆう事か」「そう影、俺は君で君は俺、光と闇なのさ」影は
そう言いながら鏡から出てきた。「ここから出たいなら、俺に勝てばいい。でも俺は君の影、まったく同じ存在、力は互角だ
」影は腰に下げていた剣を抜いた。「さぁ、やろうか?」(影に勝てるのか?)アルスも剣を抜いた。「うおおおおおおお」
2人は同時に切りかかった。剣と剣が激しくぶつかり合うたびに火花が散る。勝負はいつまでたっても付かない。「はぁはぁ
」「くそ!同じ動きだから勝負が付かない」「そんなんじゃいつまで経っても出れないよ」「はぁはぁ、くそ!俺は!絶対に
ここから出てみせる!シーナと約束したんだ!シーナを、守るって!!」その時剣が輝いた。「何だ?剣が!」「それは!ま
さか!聖剣の輝き!」影が輝きを見て怯んでいる。「聖剣?これなら!うおおおおおおおおおお!!」「やめろ!!」アルス
は影に剣を振り下ろした。「ぐわああああああああ」一閃、影は2つに分かれて消えた。どこからか影の声が聞こえた。「そ
の剣は聖剣エクスカリバー、君は俺に勝った。ここから出してあげよう」声が聞こえなくなると同時に目の前がまた真っ白に
なった。

                                           運命の出会い(後編)完

 

2007/10/10(Wed) 00:25:51 [編集|削除]
■1003  Re: ファンタジー・クロニクル 
□投稿者/ 蒼火 一応書き込む人(21回)- [ID:8IdTCj6b]
Res5
引用

第3話 動き出した歴史

 「ア・・・ス・・・ル・・・アルス君!!起き・・・アルス君!!」声が聞こえる。あれ?俺は何をしてたんだっけ?確か穴に落ちて・・・そうだ、起きたら真っ暗で突然謎の少女が現れて、何だか意味が分からない事を言って。そしたら女の子が突然消えて、俺も変な所に飛ばされるし、そこで影と戦って、勝ったんだけど今俺は何をしてるんだ?ただ声が聞こえてくる。何だかいつも聞いていた声で、懐かしくて、何だか落ち着く。
「起きてアルス!目を覚まして!」
「うぅ、・・・ん・・・」
「ねぇアルス君!起きてってば!」
「っくう・・・ん?あれ?」少年アルスは目覚めた。見えるのは自分を見つめる少女、シーナである。どうやら夢を見ていたようだ。
「うーん、おはようシーナ」
「おはよう、じゃ無いわよ!心配したんだよ」シーナの目から一粒の雫が零れ落ちた。
「シーナ?泣いてるの?」アルスは少し慌てていた。彼は昔から女の子の涙だけには弱いのである。
「俺達穴から落ちたんだよな?お前こそ大丈夫か?」アルスは体を起こしながらシーナを抱きしめた。
「私は大丈夫だよ。アルス君が私を守ってくれたから」アルスは自分の体を見回した。よく見ると体中にかすり傷や打った後が結構ある?それに比べてシーナの方は怪我があんまり無いみたいだ。どうやら無意識の内にシーナを抱きしめながら落ちたらしい。よくあの高さから落ちて生きてるなぁと思った。
「ごめんね、アルス君、私がドジったばっかりに、こんな事になっちゃって」
「気にすんなって。それにそろそろアルス君って呼び方もやめろよ。俺達家族だろ?」
「うん、分かった、アルス」シーナは照れながら少年の名を呼んだ。
「うん、上出来。さて、どうやってここから抜け出すかな?」アルスは上を見上げた。上って出られるレベルでは無い。
「ねぇアルス、あそこ、光ってない?」シーナが指差す先は確かに光って見えた。
「何だ?確かに光ってる様に見えるな?よし、シーナ行こう」アルスはシーナの手を握って光の方に歩き出した。少しずつ光が大きくなる。岩の裂け目から光が漏れているのが分かった。
「出口かな?」
「分からない」岩の裂け目を通り抜けた2人はその光景に驚いた。

 

2007/10/11(Thu) 00:04:14 [編集|削除]
■1005  Re: ファンタジー・クロニクル 
□投稿者/ 蒼火 一応書き込む人(24回)- [ID:8IdTCj6b]
Res6
引用

 周りには花がたくさん咲いている。上を見上げると青空が見える。天井に大きな穴が開いているような感じだった。岩の裂け目が光って見えたのはここから降り注ぐ太陽の光だと分かった。2人は驚きながらも神秘的な世界に見入ってた。
「すごい、この遺跡にこんな場所が合ったなんて。知らなかったよ」
「綺麗、素敵な所ね。お花もたくさん咲いていて」シーナは近くにあった花を1つ手に取った。その花びらは風で飛んでいった。シーナ少し残念そうな顔をしたがすぐに立ち上がって回りの様子を見る。アルスは真ん中辺りに何かがある事に気ずいた。
「何だこれは?石版?」よく見ると石版のような物に文字が彫られてある。
「シーナ?これ読める?」アルスはシーナに手招きをした。シーナは言われた通りに石版に向かって歩いた。石版を見てシーナは
「うーん、ギリギリかすれて読める。読むね」アルスは無言で頷いた。それを見たシーナは石版の文字を読みはじめた。

 「この地グランガイアに再び災いの時が来たりし時、グランガイアは混沌と絶望の地に変わるだろう。人々が苦しむ時、魔王は再臨せん。英雄の聖なる剣は此処から遥か北の地に封印せん。英雄の意思を継ぐもの、各地を回り精霊の試練を受けよ。さすれば大いなる力をその身に宿さん。聖なる剣をその手に取りて世界を魔王から救いたもう。その時が再び来る時の為に此処に石碑を残さん。」

 「って書いてあるよ」シーナは書いてある文字を全て読んだ。
「歴史の歯車が動き出したってのはこの事だったのか!」あれは夢ではなかった。少女は再び来る災いの事を俺に伝えたかったんだ。アルスは自分が恐らく英雄の意思を継ぐものだと思った。
「アルス?」シーナはさっきからから黙り込んでいる少年の名を呼んだ。
「シーナ、大変だ!あの子の言っていた事が本当ならもうすぐ世界はとんでもない事になる!いや、もう歴史の歯車は動き出しているんだ!」
「え?どうゆう事?」シーナはさっきからアルスの言ってる意味が分からなかった。 

 アルスは夢で見た事を全部話した。シーナはその話を聞いて半信半疑でいた。
「つまりアルスはその英雄の意思を継ぐもので、精霊の試練を受けて聖なる剣で魔王を倒すって事?」
「簡単に言えばそうみたいなんだ。俺も驚いてるよ、だって俺が世界を救うんだぜ?実感湧かないや」
「まぁまず此処から抜けることを考えない?話は村に帰ってからでもいいでしょ」
「そうだな、でもどうやって?」そう言うと同時に急に風が強くなった。花びらが宙を舞っている。2人を包むように円を描いて舞っている。2人はなんだと思いながらお互いに抱きしめあっていた。すると周りが全く見えないくらいの花の壁が出来ていた。2人は飛ばされる感覚を感じた。

                                          第3話 歴史の歯車 完

 

2007/10/11(Thu) 00:08:55 [編集|削除]
■1030  Re: ファンタジー・クロニクル 
□投稿者/ 蒼火 一応書き込む人(26回)- [ID:8IdTCj6b]
Res7
引用

第4話 旅立ち

 花の香りがする。何だかとても温かい。でもそれは一瞬だった。2人は遺跡の前に立っていた。ここに立っていたのは数時間前なのに酷く前のような気がした。
「あれ?ここって、遺跡の前、だよな?」
「うん、だよね」
あれは転送系の魔法だろうとアルスは思った。
「取り合えず村に戻ろう。簡単な説明は帰りながら話すよ」
「うん」
2人は帰り道を喋りながら歩いた。
村に着いたのは夕方だった。夕日の半分が山で隠れている。村全体はオレンジ色で染まっていた。
「じゃー後で俺ん家に来いよ」
「分かったー、また後でね」
2人は軽く別れを告げた後ひとまず家に帰った。アルスは家に帰って取り合えず晩飯を食べた。

 「アルスー、来たよー」
シーナが来た時はもう月が昇っていた。虫の声が夜の村に響き渡る。
「やぁシーナ、遅かったな」
「うん、母さんに言い訳するのに時間掛かちゃった」
「そうか、まぁ上がれよ」
シーナは頷いて家の中に入った。アルスはシーナを椅子に座らせた。
「さてまぁ簡単に説明したように今世界は危険な状態だ。このまま行けば石版に書いてあった通りになる。だから俺は村を出て魔王復活に備えて精霊の試練を受けようと思う。」
「え!!」
シーナは驚いた。
「明日の朝には出て行くつもりだ。もちろん1人でな」
「私も!私も行く!私も連れて行って」
「駄目だ、これ以上シーナを危険な目には合わせれない。だから・・・俺は1人で行く」
「私は大丈夫だよ、回復魔法だって使えるし、きっとアルスの役に立つから」
「シーナ・・・分かってくれ・・・君の為何だ。君はお母さん達の側にいるんだ」
シーナは今にも泣きそうな顔をしていた。
「私・・・アルスの側に居たいの。アルスと一緒がいの!」
シーナはアルスの胸に顔をうずめて泣きながら言った。アルスはシーナを優しく抱きしめた。
「・・・ごめん・・・もう、決めたんだ。俺にしか出来ない事なんだ。そう、俺にしか。だから俺は行く」
シーナは顔を上げてアルスを見つめた。
「そっか、ごめんね。私すぐ泣いてばかりでアルスに迷惑ばっかり掛けてるね。」
「シーナ・・・本当にごめんな」
「何でアルスがあやまるの?悪いのは私だよ」
「でも・・・」
「いいって、明日早いんでしょ?私もう帰るね」
「シーナちょっと」
「おやすみー」
シーナは笑顔で手を振って走って帰っていった。アルスはその姿をただ見ることしか出来なかった。

 

2007/10/13(Sat) 00:32:44 [編集|削除]
■1031  Re: ファンタジー・クロニクル 
□投稿者/ 蒼火 一応書き込む人(27回)- [ID:8IdTCj6b]
Res8
引用

 翌朝アルスはいつもより早めに起きた。昨日の晩に準備していたので朝食を取って出発だ。朝食を食べ終えたアルスは旅に持っていく道具が入った袋を肩に掛けた。
「親父、俺行って来るな」
アルスは村の出入り口に向かって歩いた。1度も振り向かずに。
「さて、これからどうしようかな?」
アルスは地図を見ながら迷っていた。全く計画を立てていなかったのである。アルスは今頃になって困っていた。
「うーん・・・ちゃんと計画して来るべきだったかな?」
そう言っていると
「ちゃんと計画しないと駄目だよ」
「やっぱそうだな・・・って・・・ええええ!!!シーナ!!!」
アルスはかなり驚いた。何で?シーナが?と言わんばかりの顔をしていた。
「やっぱり私も行く」
「え?駄目ってあれだけ言ったじゃん」
「もう決めたの。私も付いていく」
アルスはシーナの目を見て降参したようだ。
「分かったよ。どうせ来るなって言っても来るんだろ?」
「うん、がんばろうね、アルス」
シーナの顔は笑顔だった。これから少年と少女の旅が始まるのであった。

                                           第4話 旅立ち 完


 

2007/10/13(Sat) 00:56:39 [編集|削除]
■1071  Re: ファンタジー・クロニクル 
□投稿者/ 蒼火 一応書き込む人(31回)- [ID:8IdTCj6b]
Res9
引用


第5話 鉱山の町 ゴウノン

 2人は街道をひたすら前に進んでいた。シーナがいなかったら絶対変な場所に行ってたなとアルスは思いながら歩いていた。
「この道を真っ直ぐに行けば鉱山の町、ゴウノンに着くよ」
鉱山の町、ゴウノンは名前の通り鉱山がある町である。鉱山で取れた宝石などが売ってあるので結構人が集まる町である。
「俺まだほかの町とか行った事無いからすごいワクワクするよ」
アルスはかなりワクワクしているようだ。
「私はお父さんの仕事とかで何回か行ったけど、宝石とかが綺麗だったなぁ」
「あ〜すごい楽しみ〜♪」

 2人はゴウノンに着いた。村を出て結構な時間が立っていた。着いたのは昼過ぎである。
「お〜!ここが鉱山の町ゴウノンか!!すっげー!」
アルスは小さい子供の様に辺りをキョロキョロ見回していた。周りに居た人の視線が一気に集まる。
「///もう!アルスやめて!恥ずかしいよ」
シーナは顔を真っ赤に染めながら彼の手を引いて近くの小屋の裏に駆け込んだ。
「もう!町に入っていきなり歓声を上げないでよもう、すっごく恥ずかしいんだから」
「ははは、ごめん。だって村以外の場所見たの初めて何だから」
「もう、次からはあんまり目立つ行動はしないでね」
「うん・・・多分」
シーナは肘でアルスの腹を突いた。
「冗談だって。あんまり目立つ様な事はしないよ」
アルスは笑いながら答えた。
2人は町をまず見学する事にした。シーナは宝石店の窓際から見える宝石に目が止まった。
「綺麗・・・いいなぁ」
「店入るか?」
「いいよ別に」
「だってお前の目かなり欲しいって目をしてたぞ。だから取り合えず入るぞ」
アルスはシーナの手を取って店内に入っていった。
入ると店の主人のおじいさんがこっちに気ずいた。
「いらっしゃい。お二人さんカップルかい?うらやましいねぇ」
「え?そんなんじゃないです!ただの友達です!!そんな関係じゃありません!!」
シーナはすごく赤面してあわあわしていた。
「?何でそんなに赤くなってるんだ?風邪か?」
「そんなんじゃないよ!!もう」
「???」
アルスのはどうしてか理解出来なかった。まぁ単純に彼は鈍感なのである。
「で?彼に買ってもらうのかい?」
「ですからそんな関係じゃありません!ただ外から見て綺麗だなぁと思って」
「そうかい。なら好きに見て行きな」
2人は店内を見て回った。
「あ〜これ綺麗。2人で付けるとお揃いだね」
それは片方が赤、もう片方が青い宝石が付いた指輪である。
「あーそうだな。でも俺達金あんまり持ってないしな」
シーナは悔しそうな顔をしていた。
「お二人さんお目が高い。それは約束の指輪、別名エンゲージリングと呼ばれるもので
さぁ。恋人同士が付けると必ず結ばれると言われてて、その指輪に込められた約束が守られた時にその指輪に込められた力が発揮されると言われてるんですが本当かは分かりません。私はお二人が気に入ったので特別にタダで差し上げましょう。
「え?そんな、いいですよ」
「いいんですって。その指輪もこんな所に置いてあるよりあなた達が持っていたほうがいいと思いますよ」
「でも・・・これ高いんじゃ」
「おじさんいいの?ホントにタダでもらって」
「良いって。それに指輪もそれを望んでるみたいだしな」
見ると指輪が薄っすらと光っていた。
「指輪が光ってる」
その時指輪が光を増した。

 

2007/10/15(Mon) 00:29:34 [編集|削除]
■1072  Re: ファンタジー・クロニクル 
□投稿者/ 蒼火 一応書き込む人(32回)- [ID:8IdTCj6b]
Res10
引用



「うわぁ!何だ!?」
「指が・・・熱い」
光が収まると2人の指には指輪がはめられていた。アルスには青の指輪、シーナには赤の指輪が。
「おおお!やはりお二人は指輪の持ち主に相応しい方だった。私の目は間違ってはいなかった。」
「指輪が、俺達を選んだ?」
「それに抜けないよ」
「もうその指輪はお二人の物です。指輪に込められた約束が守られた時しか外れません」
「そんな」
「でもいいじゃん。取れないんだしタダだから貰っとこうよ」
「そうね。おじいさん、ありがとう」
そう言って2人は店を後にした。

 

2007/10/15(Mon) 00:30:21 [編集|削除]
■1205  Re: ファンタジー・クロニクル 
□投稿者/ 蒼火 そこそこ来る人(45回)- [ID:8IdTCj6b]
Res11
引用

 2人はまず宿を探す事にした。町の人に聞くと宿は町の西側にあるらしい。一折町を見て2人は宿に向かった。
「ここか。よし入るか」
2人は宿の中に入った。
「いらっしゃいませー。お二人様でしょうか?」
カウンターにいたのは宿の主人でした。
「はい。一晩泊まりたいんですけど」
「わかりました。では代表者のお名前をここに書いてください」
アルスは差し出された紙に自分の名前を書いた。
「これが部屋の鍵です。鍵に書いてある番号の部屋に行ってください」
「分かりました。行こうかシーナ」
2人は鍵の番号の部屋に向かった。
「え〜っと、15番・・・15番っと・・・あった!」
アルス達は15番と書かれた板が掛けてある扉を見つけた。さっそく開けて中に入った。
「あ〜疲れた。もう寝たいよ」
アルスは床に荷物も置いてそのまま綺麗に整えてあったベットにダイブした。シートが一気に崩れた。
「今日は結構歩いたもんね。私も疲れた」
シーナも荷物を置いてベットに腰掛けた。外を見ると空が夕焼けに染まっていた。
「明日は町を出なきゃならないんだし、俺もう寝るな。シーナも早く寝ろよ」
「うん、私も明日の準備してから寝るね。おやすみ、アルス」
「うん、おやすみシーナ」
アルスはゆっくり目を閉じた。それから数分後には彼の呼吸はゆっくりと穏やかになっていった。シーナはその様子を見つめていた。シーナは彼の寝顔を見て声に出さないで笑った。
「アルスの寝顔を見たのいつだったかな、たしか6歳の時にアルスが家に泊まって一緒に寝たよね、顔赤くなってたし、いまでも
寝顔と性格は全然変わってないなぁ。正義感が強くて女の子の涙が苦手で、なにより優しい」
独り言だけどはっきりと
「私は、そんな彼が・・・大好き。おやすみ、アルス」
シーナはいつの間にか深い眠りに付いていた。

 小鳥の鳴き声が聞こえる。いつも聞いてる鳴き声とはまた違った鳴き声だ。ん?声も聞こえる。これは聞き慣れた声だ。
「お・・て、おき・・、おきて、起きてアルス!朝よ」
「う〜ん、あとちょっとだけ寝かせてくれ」
「駄目よ、もう朝だよ、次の町に行くんでしょ?」
「ん?・・・あ!そーだった!俺旅に出たんだった!」
アルスははっきりと目が覚めていた。寝起きの悪さも昔と全く変わっていなかった。
「分かったら早く起きて、朝ごはんの用意は出来てるよ」
机の上にはシーナが朝から買ったらしいパンが置いてあった。まだ焼きたてらしい、良い匂いがした。
「お、パンか」
アルスはベットから体を起こして椅子に腰掛けた。シーナもその反対側の椅子に座った。
「いっただっきま〜す」「いただきます」
アルスはパンにかぶりついた。シーナは千切って小さくしながら食べている。
「なぁ、ここから1番近いとこってどこ?」
「待って」
シーナはバックから地図を出して見ながら
「次はねぇ、ここだ、魔法の村ミールね。魔法の研究が1番進んでいて多くの魔術師が居るとこよ」
「へ〜面白そうだな。よし!そこに行こう」
「そーね、私も一応魔法使える身だし、行って損はないと思うよ」
「よし決まり次は魔法の村ミールに決定。そうと決まれば行こうぜ」
話が終わった頃には2人とも朝食は終わっていた。

「さぁ、魔法の村ミールに向けて出発!」
シーナは彼の横顔を見て笑っていた。やっぱり変わってない幼馴染が隣に居る。それだけで彼女は幸せだった。

                                       第5話 鉱山の町ゴウノン 完

 

2007/10/31(Wed) 22:18:56 [編集|削除]
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